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「現役」フリーランスWebディレクターの超・役立つ裏話を公開します

スキル

こんにちは。ティラノヤの岡田です。会社員時代、そしてフリーランスを含めると15年ほど、Webディレクターとしてのキャリアがあります。会社員のときは、クライアントのオフィシャルサイトやオウンドメディア制作のディレクション、それと自社事業のWeb担当者として長らく経験を積みました。そして、独立してからは年間2~30サイトペースでフリーランスWebディレクターとして案件を回してきました。現在は法人化し、Webディレクターが仲間に加わり、ブランディング事業にも力を入れられるようになりました。

これからフリーランスWebディレクターとして生きていこうか迷っている、もしくはスタートしました!という方に、この記事が参考になればと思い、いまパチパチとキーボードを叩いております。

フリーランスWebディレクターは楽しいぞ

まずは、フリーランスもWebディレクターも楽しいですよ。ということを伝えておきたいと思います。最近、フリーランスのWebデザイナーさんやコーダーさんとよくお話をするのですが、「直接エンドクライアントから仕事を受けるのって、ちょっと怖いかも」とよく聞きます。

一度、慣れちゃえば、全然怖いものではありません。私からすると、WEBディレクターとして立ち回っている方が、メリットがたくさんあるし、全然楽しいです。では、なぜ楽しいか、についてお伝えしていきたいと思います。

直接クライアントから感謝される

フリーランスWebディレクターが楽しい理由。それは、なにより「直接感謝される」ことが大きいと思います。下請けのWebデザイナー、コーダーさんはこの「直接感謝」に、魅力を感じている人も多いはず。やっぱり人間は、面と向かって笑顔をもらえるのが、最高のやりがいじゃないでしょうか。めちゃ感謝されれば、何かあればまた頼ってくれて、アップセルにつながりますし、紹介にも繋がります。たくさんの笑顔をもらっちゃいましょう。

また逆に、案件によっては、うまくハマらず満足度が低いことも、もしかしたらあるかもしれません。しかし、それもダイレクトに「喜んでもらえなかった」がわかるので、そのときは申し訳ないですし、気持ちも落ち込みますが、次回繰り返さないよう、しっかりと受け止め、自身の成長にもつながるわけです。

比較的、時間が自由に使える

これも大きいです。私の場合は、子どもが2人がいて、家族と一緒にいる時間も大事にしたいので、「全部仕事」にはしたくありませんでした。子どもはまだ小さいので、まず「土日は働かない」と決めました。そして「夜も働かない」と決めました。もちろん、たまに案件が詰まってしまう時は、夜中までワイヤーを切りまくったりはありましたが、ごくたまにです。独立したら、寝る間も惜しんで働きまくらないと、廃業するぞ!という噂は、まったくのうそでした。

実質、集中して案件に費やしている時間は、1日4時間くらいだと思います。他は、自社サイトのブログを執筆したり、改修したり、人に会ったり、セミナーの準備や、新サービスの準備などなど。またはコンサルティングを受けたり、スクールやセミナーに参加したりと自己投資に使っています。

とは言え、ひとりWebディレクターで4、5案件がかぶると、けっこうバタバタします。でも、このくらいが収入と時間を考えると、まあまあちょうどいいというか、最低ラインなのかなと思います。もちろん案件には大小あるので、一概には言えませんが。

そして、重要なのは、このあと紹介する月額固定費という収入ですね。

サブスクリプションサービスを展開しやすい

フリーランスWEBディレクターのナイスなポイントとしては、このサブスクリプションサービスを作りやすいことでしょうか。要は、毎月必ず固定費が入ってくるので、経営がめちゃ安心になってくるということです。

私の場合は、Webサイト運用保守として、毎月お金をいただき、軽作業やサイトメンテナンス、運用のアドバイスやブログ記事の添削、ときおり研修動画などを作り、必要なクライアントに動画を共有するなどしております。

当初は、毎月1回レポートを出して、改修案をミーティングで提案する。という形でスタートしたのですが、件数が増えてくると、「回しきれないかも」ということに気づき、途中から月1の打ち合わせはナシにしたりしました。これも実際やってみないと、わからないことだらけなので、まずは、実際にクライアントに提供して、あとでこっそり軌道修正をするという手もいいと思います。

やってみないとわからない。要は愛と勇気です。月額は自動振替サービスなどをかませておけば、自動的に入金されます。家のローンと自分の給料分くらいはサブスクで賄えるようになると、ググーンと安心感と家族の笑顔を手に入れることができます。もちろん、クライアントとしっかり関係性を築けていないと解約になるので、サービスの組み立て方や、クライアントの悩みや求めてるものなどを、しっかり把握していきましょう。

クライアントの課題を通し本質的な勉強になる

フリーランスとして自分で仕事をやっていると、どうしても会社員のときのような新しいWEB業界の情報は乏しくなります。会社員のときは、毎朝朝礼があって、ネタになるWEB情報をがんばって調べて共有したり、会社で講師を呼んだり、案件を通して、広告代理店や制作会社、SEOコンサル会社などから、常々最新の情報が入ってきました。上司に「調べといて!」と言われれば、調べたり実際にやってみたりもしました。

それが、陸の孤島になってみると、まあ情報が乏しくなるわけです。「え!じゃあ、成長が止まるじゃん!やじゃん!」と、会社員の独立反対勢から、とがめられそうですが、実はそんなに気にする必要はありません。

私は思うに、2つのポイントがあります。

1つ目は、「お客さんが直面している課題を解決するために、勉強をするようになる」です。

会社員のときは、なんかトレンドがあれば、その情報に飛びつき、あーだこーだ机上の空論的なことも多かったような気がします。対して、フリーランスになると、本質的な課題を解決するための情報収集になってくるんですね。

流行りでコテ先の手法に頼れなくなりますし、クライアントも、「え。それ大丈夫なの?」となりますから、普遍性の高い、根本的な改善や、本質的な改善が求められます。私個人的にはGoogleアナリティクスのこまごました新機能とか、SEOのこまごました変更とか、広告のこまごましたトレンドとか、もうあんまり興味なくなっちゃいました。もっと本質的な企業のブランディングとか、強みや売りの発掘や、企業のらしさを形にすることに、どんどん夢中になっていった、というわけです。

そして、勉強という面で、もう1つのポイントは「自分のなりたい姿になるために勉強する」ということです。フリーランスになって、お客さんの要望をずっと聞いていると、だんだん、「おれは御用聞きじゃないんだけどなあ」と、なんかいい感じに調子に乗ってくるタイミングが何度か訪れます。

そのときに、「じゃあ、どうしたら自分の理想的なポジションに登ることができるのかな?」と悩みはじめるので、情報収集にあけくれることになります。とのとき、なりたい自分になるためにアップデートされていくのです。講座に参加したり、スクールに通ったり、自分なりに実践してみたりと、試行錯誤をしていきます。これは、会社員にはないスピードで自分を成長させてくれます。

私はこれを「フリーランスの醍醐味」と呼んでいます。(え。ふつー)

サービスのコンセプトを好きに変えられる

フリーランスの醍醐味を通し、新しいサービスや新しいコンセプトが見えてきますので、実際に自社サイトやポートフォリオサイト、メニューなどを改訂し、こっそりリリースすることが自由にできます。

そう、何をやってもOK。あなたは自由なのです。これがフリーランスの素晴らしいところです。もっとこうしたい、ああしたいという感情の裏には、「この作業はずっと続けたくないな」とか、「もっと自分がわくわくする領域でやりたいな」とか、現状維持しているのが苦痛になってくる。

そう、いわば「飽きてくる」のです。誰かが聞いたら怒られそうですが、「飽きてくる」という感情がいちばん近いと思います。しかし、これは心の奥底から湧き出るあなたの正しい声です。この声に耳をしっかり傾けてあげてください。うんうん。この声がきたら、しめしめ。もっともっと新しい領域に攻めていってください。楽しいですよ。

フリーランスWebディレクターのしんどいところ

しんどいことは、あまり言うと、がっかりする人もいるでしょうから書くか迷ったのですが、書くことにします。すいもあまいも、理解して突き進みましょう。人は人。自分は自分。だけど、私の経験がだれかの役に立てれば、それはとても意味のあることです。

クライアントとクリエイターとの板挟みになる

お客さんにめちゃ感謝されて、発注先のクリエイターさんにも感謝される。最高ですね。でも実際は、いろんなケースがあって、クライアントやクリエイターさんに迷惑をかけてしまうこともあります。

例えばクライアントからの無茶な修正。どうしても調整しきれず、修正が度重なり、Webデザイナーさんを心底疲弊させてしまうこともあります。逆に、新しく発注するクリエイターさんで、期待以下のものが出てきた時は、「ど、どうするんだよ。これ」と顔面蒼白になるという経験も、一度や二度ではありません。

信頼できるWebデザイナーさんに発注しなおせば、費用と時間がまた倍にかかるわけだし。お客さんに追加で費用もらうわけにもいかないので、最悪自分の利益を削ることも考えないといけません。

だれに発注するかも、いくらかけるかも、すべて自分の責任です。あとから、「納得のいかない作品が出てきたので、お支払いはしません」というのは、あってはいけないと個人的には思っています。「発注をする」と決断したのは、だれでもない自分ですから。

見積りや交渉の時間が無駄になることも多々

お客さんから問い合わせを受けて、見積もりや提案資料を2日くらいかけてつくります。そして、片道2時間とかかけて、埼玉から都内に打ち合わせにいき、「実は数社と相談しています」みたいなことは、独立当初はよくありました。なかなか案件が決まらず、「なんでこんなお金にならないことばかりなんだろう。情報をさんざん提供して、なにも無しか」と、苦悩したときもありました。完全に多々ある業者のひとりです。これはもう、モノとして扱われてるのか!と悲しくなる瞬間です。(いまはオンラインで移動コストが激減しました!)

私の場合は実績を数案件、積み上げができてきて、自社サイトに掲載したり、自分の価値観や考え方、どんな人の悩みをどう解決したいか、というブログをこつこつ書き始めてから、こういった業者さん的な扱いは、ゼロに近くなりました。あいみつで問い合わせしてくるお客さんが激減し、「あなたに発注したい」という方がどんどん増えたのです。

自社サイトを通し、ブランディングができているんだな。と改めてポートフォリオサイトやブログの重要さを実感したのです。

気を付けないと利益が薄くなる

外注費をしっかり考えた上で、見積もりを出さないと利益がなくなります。まあ、当たり前のことなのですが、お客さんから値引き交渉があったり、発注しているクリエイターさんの見積もりが想定外に高かったりすると、「おお!おらの取り分がねえぞ!」と、悲しくなります。また、クライアントから、「キャッチコピーも提案してほしいなあ」とか「写真もついでに撮ってよ」とか、あとから追加でぬるっと「ついでに依頼」を持ちかけられることもあります。

はっきり伝えるのが苦手な人だと、「はあ。まあ、自分ががんばれば、なんとかなるか」と自分をすり減らし、がんばって受けることもあります。逆に、はっきりと毎回「見積もりです。追加費用です」と、つっぱねまくると、「なんだよ、もっと柔軟に相談乗ってよ」となり、お互いに心を閉ざしてしまうケースもあるでしょう。このさじ加減はとても難しい。

これは永遠のテーマでもありますが、究極のところ、「あなたがやってあげたいか」というところになるのかもしれません。お客さんによって、「この人はいろいろやってあげたい」と思う人。「この人の相談は、正直めんどうなので、やりたくない」みたいな。感情論的な判断になってくることがあります。そんなのでいいの?と思う反面、実はこれ、ひじょうに大事な判断軸だったりもするのです。

まあ、これはこれで、難しいところですけどね。この判断や駆け引きみたいのが、本当に嫌でストレスになってしまうのであれば、こういうぬるっとした依頼が、そもそも起きないように、事前の仕組みづくりをちゃんとやるのがおすすめです。見積もりをしっかり出すとか、サイトに細かくメニューを載せるとか、先に追加がかかる作業など明確に提示して、共通の認識にしておけばよいですね。要は、「嫌なことが起きないように仕組みをつくれ」です。

ひとつ進行が止まると、なだれのように苦しくなる

4つ5つと案件が同時に動いていると、なにかしらスケジュールのずれが生じます。

例えば、修正を想定以上にくらって、WEBデザイナーさんが止まってしまう。そして、次に控えている案件も同じデザイナーさんなので、どっちを優先すべきか?みたいな状況がぼろぼろと発生していきます。こういった問題をつど判断して、さばいていかなくてはいけません。

じゃあ、それぞれクライアントに聞いて日程がずれることを確認するか。とか。そうこうしていると、明日までにワイヤーを提出しなければならない。とか。やべ明日期限なのに、打ち合わせが3件も入ってるよ。とか、バタバタすると、そのバタバタがまたバタバタを呼んできます。そして、あなたは「キー!」となるのです。

デザイナーが出してくれたものに対して、WEBディレクターが修正を返して、直してもらって、「よし!これでいける」と、クライアントに出したら、全取り替え!とか、あったりします。ほんとWEBディレクターになった自分を恨みます。しかし、あなたは冷静に、優先順位をひとつひとつ把握し、問題が起きないように、クライアントとクリエイターに真摯に向きあっていくのです。板挟みです。苦しいでしょう。でもそれが、WEBディレクターという立場です。

スキルとして持っていてよかったこと

続いて、私がフリーランスWEBディレクターになって、実際に仕事を回していく上で、経験しておいてよかったな、知っていてよかったなと思うスキルを紹介します。もちろん、なければダメ!ということは一切ありません。もし、経験がないことがあれば、事前に勉強したり、情報を仕入れておくことでも充分生かせると思います。

Webデザイナーとしての良いデザインを見る目

私は、WEBデザイナーとしてのキャリアもあります。もともとはチラシなどのDTPデザイナー出身でしたから、WEBデザイナーとして会社員になったのです。

デザイナーとして一時期はがんばっていたのですが、会社が制作会社ではなく事業会社だったのもあり、WEBマーケティングの一貫でデザインをつくる。という感じが多かったです。なので、photoshopをまったく開かず、ひたすらコラムの原稿を書いたり、記事広告のタイトルを作ったり、キャンペーンページのコーディングをしたり、レポートをまとめたりという日々でした。

たまにデザインの仕事ががっつりくるので、怖い怖いデザイナー上司のもと、デザインを作りました。私はよく「ダメだこりゃ」と、怒られてたのですが、そのときに気づいたのは「自分の引き出しだけで作ると、ダメだこりゃ」ということです。なので、案件がきたら、かたっぱしから案件に合ったデザインの参考になるサイトを探しました。そして、ここはこのパーツ。ここはこのレイアウト。と、いいとこ取りでデザインを組み立てていきました。

ディレクターになっても、Webデザイナーさんに依頼するときは、ひたすら参考サイトをしらみつぶしに探してから依頼するようになりました。なので、Webデザイナーのスキルの高いデザイン、低いデザインの目利きが聞くようになったのです。

四六時中、デザインレベルの高いサイトを見て、これ使える。これ違う。と見まくっていたので、独立してクライアントのサイトを提案するときも、良いデザインを提案することができるようになりました。

もちろん、発注するWEBデザイナーさんのデザインスキルも、ひと目見ただけでどれだけやってきたか、こだわってやってきたか、トレンドを常にアップデートできている人かはすぐわかります。

ワイヤーを切る能力

会社員時代、自社の事業では、月に億単位というお金をかけて広告を回していました。なので、ランディングページひとつとっても、CVR(広告からの成約率)が0.数%あがるだけで、何百万円と金額に差がでてくる世界です。ようは、CVRが全広告(全媒体)で倍になれば、同じ広告費で売上が倍、もしくは同じ売上で広告費は半分。ということです。

当時、私のWEB担当者の立場の成果はまさにここで、WEBの施策で売上を倍にすることも夢ではなかったのです。(億単位で)

なので、ランディングページを制作するときは、ABテスト用に新規で制作して、いままでのLPと比べて成果がよくなるかを実験していきます。どんなデザイン、どんな訴求で成果がよくなるのかも、ノウハウが貯まるわけです。

数%あがるだけで、何百万と売上やコストが変わってくるので、へんな話、ランディングページ制作会社に100万円かけても、ちょっと成果があがればペーができてしまうんですね。それゆえ、実際に、100万円くらいかけてランディングページを発注しました。おそらく当時、日本でトップクラスに実績や成果を叩き出していた某LP制作会社に発注をしました。

そのときの担当ディレクターさんの出してくれる資料や、ヒアリングの内容や仕方、提出してくれたワイヤーなど、どれも感銘をうけたのをよく覚えています。

そのとき、「自分でもできるようになろう」と、大きな気づきを得て、書籍などでランディングページの作り方をあらためて勉強しました。社内でもLPを作らせたら俺。みたいな感じになってきたので、そのときの経験は、独立してからも役に経ちました。

私は、さらっとシンプルにワイヤーを組むよりかは、コンテンツボリュームを多めにし、じっくり伝えたいことを伝えていくスタイルでつくることが多いです。どちらかというと、ランディングページ的な要素を多く含んでいると思います。コンバーションさせるためのサイトづくりですね。

ランディングページ作ったことない。という方も、いまは書籍やセミナーなど、たくさんあるので、かたっぱしから読んだり、参加したりすれば、充分な知識は得られると思います。あとは実践していくだけです。

ライティング能力

文章は、もともと書くのが好きだったのかもしれません。会社員時代、集客のため毎週コラムを書いていましたが、けっこうスラスラかけていました。プロのライター上司にチェックしてもらって、なんども怒られながら、コツなども学びました。なので、独立したあとも、ブログ記事を書くことにはあまり抵抗はなかったですね。また、WEB広告のキャッチコピーも書きまくりました。ひと枠で100万円とかする1行の広告なんかもあり、「お前、これ失敗すんなよ」と、プレッシャーのなかこつこつ書いていたときもありました。

フリーランスWEBディレクターとして、ライティングが役に立った点としては、ワイヤーを引くときに、ヒアリングした内容を、私なりにバーっとテキストにして、ワイヤーに反映できたことです。

キャッチコピーや各見出し、概要分など思いついた内容をバリバリバリーっと、書き込みながら作るのです。そのワイヤーを見れば、どんな内容で何がどこにレイアウトされていて、どこにどんな原稿を用意すればいいのか、パッと理解しやすいので、ワイヤーの大きな修正はこれまでほとんど受けたことありません。

むしろ、そのワイヤーを見たクライアントは「いいのができそうですね!」と、ワクワクしてくれます。そのワイヤーをWEBデザイナーさんにそのまま渡せば、ずれもあまりなくスムーズに制作ができます。

とはいえ、テキストも同時に書き込んでいくのも、けっこうハードなときは、ライターさんをはじめからアサインして、ワイヤーから入ってもらう、という新技も覚えました。もう、これめちゃ楽です。しかもクオリティも高い。はじめからライターさんと組んで、やってればよかった。とも思いました。ライティングが苦手な人は、ライターさんを味方につけましょう。

SEOの基本的な知識

やはりSEOの知識は重要です。SEOキーワード選定の仕方、サイトマップの作成、タイトルタグ、ディスクリプション、リンク構造などSEOの基本はしっかり勉強しておいたほうがいいと思います。これも書籍やセミナーなどたくさんあるので、やり方を身につけておきましょう。

知識ゼロでSEOなしでつくったサイトと、SEOの知識ありで、基本が反映されているサイトでは、集客力は雲泥の差です。お客さんはその差だけで、大きな売り上げの差になるでしょう。他の制作業者がつくったサイトを、あらためて受注することも多くありますが、まったくSEO知識のない人が作ったサイトは世の中にごろごろあります。しっかり提案できるようにしておきましょう。

リニューアル時に、よく起こる失敗は、リダイレクトをしないでそのままサイトを切り替えてしまうケースです。「.htaccess」や「301リダイレクト」などを知っているかでも大きな差になります。WEBディレクターはドメインやサーバーまわり、WordPressなどもいじくらないとならないときもあるので、自社サイトや友人のサイトなどで、実際にあれこれ経験しておくとよいと思います。もちろん得意な人に任せてもいいですが、「知っていること」「指示できること」がとても重要です。

Webデザイナー経験

WEBデザイナーさんには、トップページ、下層のデザインが必要なページは制作してもらって、他に必要なブログページとか問い合わせフォームのデザインなどは、自分で手を動かしてデザインしている時期がありました。これは単に、発注コストを抑えるためです。

発注コストは抑えられていいのですが、丸2日とかデザイン作業で潰れることもありましたし、正直、かなり疲れるので今はやっていません。そのときは、なんとかそれで利益を多めに確保できたので、まあしのぐにはデザインができてよかったなと思います。

ただ、できない人は、できないのでバンバンできる人に依頼していいと思います。そのほうが、自分が本来やるべきことに時間を割けるので。今思えば、そもそもできないほうがいいのかもしれません笑。

人に信頼されるコミュニケーション能力

会社員時代は「幹事やってくれ!」とか「100名のバーベキューの幹事やってくれ!」とか、「200名の忘年会の幹事やってくれ!」とか、そういう実務とは関係のない仕事で声をかけられることが多い人でした。

これって要は、声をかけやすい。声をかけても嫌な顔せず、気持ちよく受けてくれる。というキャラだったのではないかと思います。まあ、くそ忙しくなりますが、「いいっすよ」と気持ちよく受ける。もっと、気持ちよく受ける天才な同僚がいましたが、もっとでかいイベントを任されていました。

その同僚は、私と同じタイミングで独立しましたが、すぐ会社を設立して、どんどん成功しています。

何が言いたいかというと、「困ったときに、気持ちよく相談できる人はだれ?」という要素ってけっこう大きいと思います。そりゃ嫌な顔する人に相談なんてしたくないですし、案件として受けるなら、相手はお金を投資するのですから、なおさらですよね。

気持ちよくお金を託せる人に、仕事は舞い込んできます。

ただ、ここがポイントなのですが。

はじめはそれでいいと思います。「いいっすよ!」「やりましょう!」「なんでも言ってください!」気持ちいいじゃないですか。でも、だんだんと案件もこなし、お客さんも選べる立場になってくると、この気持ちよさが逆に自分の首を絞めることにもつながります。

「何でも屋」からの脱却です。あなたは「お客さんを選んで、選んだ客さんから選ばれる人」にシフトチェンジしていかなくてはいけません。お客さんを選び、仕事を選ばなくてはならないフェーズが待っているのです。

心置きなく相談できる仲間

私は独立当初、同じタイミングで独立した同僚がたまたまいたので、めちゃめちゃ救われたのを覚えています。互いに案件を回したり、一緒に提案しにいったり、クレームや問題があったときはすぐに相談ができました。

その後、私と一緒に事業を成長させたいといってくれるWEBディレクターさんとの出会いがあり、いまは毎日連絡を取り合い、一緒に案件を回している仲間がいます。

ひとりでやっていると、どうしても辛い時はどこまでも落ち込むし、逆に喜びを分かち合いたい時もどこまでも一人です。妻に言っても。「へー。よかったじゃん」と言われて終わりです。

もちろん、だれかと一緒に事業をやるというのは、いい反面、利益の問題だったり、方向性のすれ違いで空中分解するリスクも少なからずあるでしょう。それでも、心置きなく話せる仲間がいるというのは、いいものです。

自社サイトにブログでこつこつ、自分のスタンスや仕事に対する価値観などを発信していると、共感いただいたクリエイターさんから、連絡をいただくことも増えました。そのなかで、一緒にいい仕事ができたり、ともに事業をすることになるパターンもよくあると思います。自社サイトやポートフォリオサイトをきっかけに、信頼できる仲間に出会えるのです。

はじめから知っておきたかったこと

実は、ここからが本当に伝えたいことだったりします。ここまで長きにわたり熟読いただきありがとうございます。

ポートフォリオサイトを甘く見ていた

薄々お伝えしてきましたが、自社サイト、ようは自分のポートフォリオサイトって、とっても重要です。しかし、独立当初は完全に軽んじておりました。誠に申し訳ありません。フリーランスとは、名前のごとく自由に飛び回り、案件をとってくるものだと思っていました。

しかし、名刺交換しまっくたあげく、クレーム客に遭遇したり、情報搾取でしぼられるだけしぼられてポイされたり、ふだんからそういう扱いをしているようなクライアントばかりにひっかかるという事態が起きました。そりゃそうですよね。相手は、フリーランスだから安いとか、気軽に使える。みたいな認識があるからこそ、こちらが声をかければ、すぐ呼んでくれたり、案件の話をしてくれたりするのです。そこには、あなたの求めるお互いを尊重した案件はなかなかない。

ポートフォリオサイトをどんと構え、名刺交換でも、交流会でも、ブログでも、ファーストコンタクトで出会った人は、トップページからあなたのサイトをじっくり見るでしょう。そこで、「あれ?この人、実はいい仕事するじゃん」「すごい共感できるなあ」「ちょうど、困ってた知り合いがいたな、URLを送ってみよう」となれば、あなたのブランドはどんどんあがります。

そして、本当に案件として発注をするタイミングになれば、あなたに連絡がくるのです。

あなたのサイトは、じっくりと20分、30分、いやそれ以上の時間をかけ、見込客にあなたの人柄や思想をじっくり伝えてくれます。そして勝手に提案をしてくれます。リアルでも、たった3分の交流会の自己紹介で、それを伝えることは難しいでしょう。

断るということの大切さ

断る勇気。これは会社員では教わりません。しかし、フリーランスは、自分の身は自分で守らなければいけません。本能的に、この人はやばい。とか、この案件はやばい。と感じたら、断るのも必要です。もちろん、やってみないとわからなければやってみてもよいと思います。やっぱりあかんかった!となれば、あなたはまた一歩成長です。次から、よりあなたの勘はするどくなるでしょう。

自分に嘘はつかないということの大切さ

ついつい自分に嘘をついて働いてしまう人は多いと思います。本当は嬉しくもなんともない作業の依頼にも「お声がけありがとうございます。いつも案件ありがとうございます」なんて、綺麗ごとを言っているのではないでしょうか?本当は嫌なら、本来なら断るべきですよね。だって、いやいや受けていたらいい仕事もできませんし、クライアントも不満は募ります。お互いにためにも、断る勇気も大切です。

自分を商品として売るという大切さ

ひとりフリーランスはいわば、あなたが商品です。あなたのスキルやサービスはもちろんですが、もっと重要なのは、「あなたという人にお金が託されている」ということです。

商品として、どんなサービスをやっているのか、どんな悩みをどう解決できるのか、あなたという商品を買うと、どんな未来に連れて行ってくれるのか。これを、明確にしたうえで、自社サイトで表現できていないといけません。

とくに、ひとりフリーランスは、高額商品の設計が重要です。安い単価の仕事で数をこなすのではなく、何十万という商品を立ち上げ、狭く深くクライアントをしあわせに導くことがさらに大切になってくると思います。

とにかく、とんがらせること

どんな業種や仕事が対象ですか?と聞かれた時に、「なんでも大丈夫ですよ」と答えたくなりますが、実はターゲットをできるだけ絞ったほうがいいのです。

個人事業主向けか、小さい会社向けか、大きい会社向けか、女性向けか、男性向けか、業種は?業態は?地域は?できるだけ、絞りましょう。絞るコツのひとつとしては、あなたがやりたくない相手から考えるとよいです。「嫌いな作業が多発しそうなサービスだな」「店舗系は苦手かな」とか、マイナス面から、自分のやりたい相手やサービスを絞っていきましょう。もちろん、マーケットがあるかないかもふまえ、攻めるバランスも大事ですが、大風呂敷をひいていては、クライアントはあなたを選べない状態のままになるでしょう。

自分ができていないことはお客さんに勧めない

よくSEO業者が営業電話をバンバンかけてくる。なんて聞いたことがあると思います。SEOで集客できてないから、営業してるんだよね?という解釈です。実際のところは、わかりませんが、そう思われてしまっては本末転倒ですよね。集客の提案をしても、「あなたはどうなの?」と聞かれて、「う」っとなっては、信用はされません。とにかく、あなたは実績がなければいかんのです。友達のサービスでもいい、自分でも親族でも、お金も最悪もらわなくてもいい、まずは実績です。実績が最高の広告になります。

あなたが経験したことは、信憑性バツグンの生きたノウハウですから、とにもかくにも、人に話せる実績をつくりましょう。その上で、自信をもって、お客さんに提供しましょう。

無駄な経験はひとつもないのだ

私は独立して、すぐ超・クレームに会いました。その後、一週間くらいずっと胸騒ぎがやまず、他の仕事もなかなか集中できず、眠れない日々を過ごしました。そのとき、人生で初めて弁護士さんに相談をしました。

しかし、この経験は、のちに私の財産にもなりました。こうして今、語れるのです。

これは私の経験を表現する上でストーリーとして使えます。「ああ、いまはこうして楽しそうに独立して活躍しているけど、はじめは大変だったんだ。じゃあ、どうやってそんな時代を乗り換えたんだろう。ああ、なるほど、すごい共感する。そして、自分でもできるかもしれない」と思ってもらえるストーリーを手に入れた。と思えば、とてもとても辛いできごとも、きっと乗り越えられると思います。あなたの辛い経験は、武器にしていきましょう。

というわけで、長文を最後まで読んでくださりありがとうございました。

まだまだ、フリーランスWEBディレクターとして、伝えたいことは書き切れていないので、また引き続き、執筆していきたいと思います!

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